【旭川の泌尿器科・人工透析センター】 医療法人恒貴会 「東光やわらぎ泌尿器科」 / 「神居やわらぎ泌尿器科」
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過活動膀胱とは
水に触ると強い尿意に襲われる、帰宅し玄関のドアノブに手をかけると急にトイレに行きたくなる、などの症状に心当たりはありませんか?これが尿意切迫感で、過活動膀胱に付き物です。過活動膀胱は、膀胱に尿がそれほどたまっていなくても、膀胱が勝手に尿を出そうと活発に活動してしまう病気です。
40歳以上の女性の10人に1人が過活動膀胱
あまりなじみのない名称かもしれませんが、40歳以上の女性の10人に1人が過活動膀胱と言われるほどポピュ ラーな症状です。その多くの患者様に対応することができるようにするために、泌尿器科にかぎらず、一般のドクターでも診断し治療に当たれるようになってきました。
過活動膀胱の原因としては、以下のように、骨盤底筋がゆるんでしまっている場合、前立腺肥大症の場合、脳や脊髄損傷の後遺症による場合などの場合が考えられます。しかし、実は、多くの場合は加齢よるものとされ、その原因はしっかり特定できていません。
骨盤底筋のゆるみ 出産や加齢によって子宮、膀胱などを支える骨盤底筋が弱くなり膀胱の神経が過敏に働く。
前立腺肥大症 高齢男性の肥大症には、よく過活動膀胱が併発するといわれています。
脳・脊髄の障害 脳卒中や脊髄損傷の後遺症で過活動膀胱になってしまう場合もあります。
原因疾患がある時はその治療を優先します。一般的には体操や膀胱訓練を行って治療します。
1.骨盤底筋体操
骨盤底筋の緩みを補正する体操を行うことで、尿失禁の症状が改善され、過活動膀胱が改善する場合があります。骨盤底筋は鍛える事ができます。
2.膀胱訓練
トイレを少しずつ我慢して尿の間隔を延ばすようにします。ただ、我慢していて漏れてしまいそうなときは無理はしないようにしましょう。
3.薬での治療
■ 尿意を抑える薬の使用には注意が必要です
また尿意を抑える薬の使用などは尿失禁にも有効ですが、副作用に便秘、口渇があり、また尿の出具合の悪化に注意が必要で、ご高齢の方には使いづらい場合があります。最近副作用の出にくい薬も発売され選択肢が拡がりました。泌尿器科以外の一般の先生が治療に参加しやすくなったとは言うものの、尿の出具合の悪化に注意を払う必要があります。
過活動膀胱と紛らわしい病気(膀胱炎などの炎症や膀胱結石、膀胱がんなど)も鑑別が必要です。過活動膀胱と間違えやすい病気に間質性膀胱炎という特殊な膀胱炎もあります。膀胱容量の低下で頻尿の症状が出ますが尿失禁は少なく、尿がたまると痛みを感じるのが特徴です。